パルスオキシメーター:心拍数とSpO2で体調のセルフチェック

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私はトライアスロンを嗜むトライアスリートですが、そんな私は毎朝目が覚めると布団から出る前に心拍数を計ってます。体調を可視化し数値として把握するのが目的で、測定機器はパルスオキシメーターを使ってます。

指を機器に差し込むだけでSpO2(酸素飽和度)とbpm(心拍数)を計測時間10秒程度で示してくれるパルスオキシメーターを本記事ではご紹介。

心拍数

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心拍数とは?
☆心拍数:1分間に心臓が拍動する回数。HR(heart rate )。bpm(beat per minute)と表記されることも。

☆≒脈拍数:1分間に動脈が拍動する回数。PR(pulse rate)。

※心拍数と脈拍数は厳密には異なりますが、ここではランナーやロードバイクなどの自転車乗り、トライアスリートにとって馴染みのある「心拍数/bpm」と表記します。

朝の日課


体がダルい、熱っぽい、喉が痛い、咳や鼻水が出る、といった明確な症状が表れる時は、はっきり体調の悪さを実感できますが、表面的にそれらの症状が出ない時に体調の良し悪しを判断するのは難しいです。

高度なトレーニングを積むアスリートの場合、毎朝体温を測り、体重計に乗り、心拍数を計ったりしてますが、一般の人が朝の忙しい時間にそこまでするのは煩わしいでしょう。

体温ははっきり不調だと感じる時に測ればいいと思いますし、体重は前日にどれくらい食べたかや水分量によって大きく数値が変動しますから、脱水状態か否かの判断基準にはなりますが、あまり体調の指標に適したものとは言えません。寒い朝の起きたてにパンツ一丁で体重計に乗るのも苦痛ですしね。

なので私は起床時の心拍数を最も重要な体調の指標にしています。枕元にパルスオキシメーターを置いて、目が覚めるとすぐに心拍数を計るようにし、それによって大体の体調を判断しています。

なぜパルスオキシメーターなのか


以前はスマートウォッチを使っていました。買った直後は面白くてお風呂に入る時以外は一日中ずっと着けっぱなし。もちろん寝ている時も着けてたんですが、2ヶ月ほどでやめてしまいました。

やめた理由は寝る時に時計を着けてるのが邪魔だったのと、手首に巻く光学式心拍計は数値がアテにならないからです。その点パルスオキシメーターは指を機器に挟んで10秒ほど待つだけ。数値は正確、簡単お手軽なのでスマートウォッチからこちらに乗り換えました。

心拍数を体調の指標にする


まずは自分の平常時の心拍数を把握しましょう。基準がないことには心拍数の高低による体調の判断を下しかねます。最低でも一週間、出来れば1ヶ月ほど起床時の心拍数を計り続けて平均値を出すことが第一歩となります。

心拍数は個人差が大きく、他人の心拍数や世間一般で言われてる数値、50bpm以下だから徐脈だとか80bpm以上だから頻脈だとかは、必ずしもあなたに当てはまるわけではありません。必ず自分で計測した数値を基準にして下さい

普段より少し高い場合


起床時心拍数が普段より5bpmほど高くても、それほど気にすることはありません。思い当たることがないか、前日の自分の行動を思い返してみましょう。

セルフチェック

・仕事上や友人関係でストレスがなかったか?
・睡眠時間は足りているか?
・カフェインを摂りすぎてなかったか?
・練習の疲労が残ってないか?
・酒を飲みすぎてないか?


心拍数が少し高いくらいであれば大抵この内のどれかが当てはまります。私の場合は酒の飲みすぎが圧倒的に多いですかね(苦笑)。朝までにアルコールが代謝されずに残ってる時は心拍数は高くなります。

前日にハードな運動をした時も5bpmくらいは上がります。心拍数が上がるということは体が酸素を要求してる状態なので、疲れが残ってるということになります。

普段よりかなり高い場合

5bpm高いくらいなら大して気にもとめませんが、10bpm以上ともなるとちょっと注意が必要になります。

セルフチェック

1.強いストレス
2.慢性的な睡眠不足
3.酷暑や炎天下の下に長時間滞在
4.極度の脱水
5.オーバーリーチング(短期的疲労)オーバートレーニング(慢性的疲労)
6.何らかの疾患


1〜4までで思い当たるフシがないのに高心拍の日は、練習を休むか軽めの練習で済ませましょう。数日で収まるのであれば心配いりませんが、数十日続くのであればオーバートレーニング、もしくは何らかの疾患があるのかもしれません。不安であれば病院に行って診てもらうのをおすすめします。

私の体験談


オーバートレーニングとは慢性的に疲労が蓄積した状態を指しますが、たった1日でもオーバートレーニングに似た体の変調をきたし、高心拍が数十日続くこともあります。以下は私の体験談ですが・・・

とあるマラソン大会で自己ベストを更新、性も根も尽き果てレース後は両脇を抱えられないと歩けないくらいに消耗しました。自己ベスト更新の喜びも束の間、その後50日間に渡って高心拍が続くとになります。

さすがに1ヶ月以上も普段より15〜20bpmも高い心拍数が続くと不安になりました。練習は軽いジョギング程度しかしていませんでしたが、とてもジョグギングとは思えないほどの高数値。

どこか体の具合でも悪いんじゃないのか?不安が続く日々だったので病院で診てもらうことにしました。そこで初めてパルスオキシメーターを指に挟んだんですが、それはまた後述。

病院での診断は肺にも心臓にも異常なし。結局の所、フルマラソンでのダメージからの回復に50日間も要したのでした。当時はパルスオキシメーターを持っていなかったので不安な日々を過ごしましたが、持っていれば少しはその不安も軽減されてたと思います。

夜にも計る


私自身は起床時心拍数を毎朝計ってると書きましたが、朝以外に夜もたまに計ってます。

私は基本的に朝夜の2部練習。朝に高負荷のポイント練習などをやった日は、日中も心拍数が下がりません。夜になってもまだ下がらないようだったら夜練は回避します。

具体例をあげますと、私の安静時心拍は概ね45bpmくらいなので、60bpm以上なら回復走程度に軽い運動にとどめます。65bpm以上ならすっぱり練習は諦め休養に充てます。


SpO2

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SpO2とは?
血中酸素飽和度:血液を体全体に運ぶ役割は赤血球が担ってますが、中でもヘモグロビンが酸素と結びつき体中に隈なく酸素を行き渡らせています。
ヘモグロビンにどれだけ酸素が結びついているかを%で示した値になります。

S=saturation(飽和)
p=pulse(脈)
O2=(酸素)

96〜100%:正常
91〜95%:やや正常
90%以下:呼吸不全の疑いあり

心拍数を体調の指標にはしてますが、起床時のSpO2を私はそれほど気にしてはいません。私は睡眠時の呼吸が浅いみたいで、95%を下回ることもしばしば。

基本的にはSpO2値が高いと体調が良い、低いと体調が悪いということになりますが、SpO2は血流の影響を受けますので、指先が冷えている時などは正常に計測が出来ません。

SpO2を体調の指標にする

SpO2と心拍数

SpO2と心拍数に反応スピードの違いがあるか実験してみました。実験の内容は簡単、息を止めてみて両者の数値がどう変化するのかの検証です。

30秒程度で終わりますので下の動画を見てみてください。息を止めてますのでほぼ無音です。

SpO2の数値は99のまま変わらないのに、息を止めてわずか22秒で心拍数は57から67へ10bpmも上昇しました。

息を止めてるわけですから、体内には酸素が入ってきてない状態です。生理的反応は心拍数の方が早いことが分かります。そして酸素不足を補うために心拍数を上げて血流を増加せてるのも分かりますね。

SpO2と呼吸数


わずか7秒で終わるので下の動画を見て下さい(無音です)。
あ、見なくてもいいです、この静止画面だけでお分かり頂けると思います(苦笑)。


この動画は室内でローラーを漕いで、心拍数を150bpmにまで上げたんですが、モタモタしてるうちに118bpmまで落ちてしまいました。118bpmとは言え、私の安静時心拍数は45bpmほどなので、倍以上はありますが・・・。

このときの呼吸数は毎分32回。私の安静時の呼吸数はおよそ14回/分なので倍以上の呼吸数になってます。それでもSpO2は97と正常の範囲内。

SpO2値を測る時は呼吸数にも目を向けなければいけません。同じ97でも毎分14回の呼吸数と毎分32回の呼吸数での97は意味合いが違ってきます。

安静時にSpO2を測っていつもと同じだとしても、呼吸数が増えていれば体調が良くないと言えますし、低酸素状態に陥ってるかもしれません。

私の体験談

オーバートレーニング


フルマラソンで自己ベストを更新するほど憔悴しきったレース後、50日に渡って高心拍が続いた時に病院で受診した話を先に書きました。

受診時に受付けを済ませ診察の前に真っ先に調べられたのがSpO2でした。看護師さんに指先にパルスオキシメーターを挟まれ「なんだこれは?」と思ったのを覚えています。

高心拍が続くと心臓や肺、呼吸器系の疾患が疑われますから、まずSpO2を調べたのでしょう。その時は血液検査なども行いましたが全て異常なし。

結局、高心拍が続いた原因はマラソンで負ったダメージによるものでした。時間にしてたった3時間半程度を高負荷に体を晒した結果、修復に50日もかかりました。

逆流性食道炎


胸の痛みと息苦しさが続いた時期があり、病院を受診したことがありました。その時もパルスオキシメーターでSpO2値を計りました。この時も血液検査や胸部CT検査までしましたが異常なし。詳しいことは省きますが、診断の結果は逆流性食道炎。

今でも私は年に数回逆流性食道炎に罹ります。その時は心拍数、呼吸数、パルスオキシメーターでSpO2をチェック。いずれも正常であれば「あ、またか・・・」とパンシロンキュアを1日3回、長くても2日で6回飲めば胸の痛みや息苦しさはスッとなくなります。

パルスオキシメーターを持っていなかった頃は胸が痛むたびに不安を抱えてましたが、呼吸数や心拍数、SpO2をチェックすることでその不安は解消されましたし、セルフチェックである程度は自己判断出来ますので病院に行くこともなくなりました。

トレーニングとしての指標


元々は医療用に開発されたパルスオキシメーターですが、血液を採取することなく簡単に血中酸素濃度を計れますので、家庭での健康チェックやスポーツの分野でも広まってきました。

一般人が高地トレーニングをする機会はあまりないと思いますが、低酸素ルームでのランニングや、標高の高い山での登山やトレイルランニング、自転車のヒルクライムなどではSpO2は指標になり得ます。

低酸素トレーニング=酸素飽和度が低い状態でのトレーニングですから、そのものズバリSpO2が指標になります。低酸素トレーニングではハートレートセンサーやパワーメーターよりパルスオキシメーターが必須となります。

また高地でなく平地であっても、ポイント練習などの高強度トレーニングでどれほど追い込めたかの指標にもなります。先程のYouTube動画のように、SpO2が97だとポイント練習としては甘いですね。正常の範囲内ですから全くもって追い込みが足りません(苦笑)。

レース対策にも活用できる


ヒルクライムを例に挙げますと、人気のあるMt.富士ヒルクライムのゴール地点の標高は約2,400m。乗鞍ヒルクライムだと2,700mにもなるのでSpO2は1割程度下がります。乗鞍ではパワーが1割落ちるとも言われる所以だと思われます。

ヒルクライム中にどうも思ったようにパワーが出ない。それひょっとしたらSpO2が原因かもしれません。パワーや心拍数を指標にしてるサイクリストは多いと思いますが、SpO2も指標に加えてみるのもいかがでしょうか。

パルスオキシメーターは軽くて小さいのでジャージの後ろポケットに入れておくとか、サドルバッグの中に入れておいも決して邪魔になるものではありません。レース前のコース試走等でパワー、心拍数、呼吸数、SpO2をチェックしておけばレースでのペーシングがより正確なものになるでしょう。

まとめ

・心拍数は体調の指標になります。起床時に計って前日の疲労やストレスを朝まで持ち越してないかセルフチェック。
また夜にトレーニングする方も日中のストレスや疲労度をチェックし体調を管理することによって、適切なトレーニングメニューを組むことが出来ます。
継続して心拍数を計ることによって自分の体調を把握することが出来ますし、オーバートレーニング防止にもなるでしょう。

・SpO2もトレーニングの指標になります。特にヒルクライムを嗜むサイクリストにとってはレース対策にも活用できるでしょう。
トレーニングだけではなく、SpO2の低下は肺炎などの疾患が疑われますので、体温計や血圧計などと同様、一家に一個常備しておいたほうが有益です。

追記:新型コロナウイルス対策


新型コロナウイルス禍の現在、厚生労働省の軽症者等の療養に関するQ&Aに、以下のような文章が追加されています・

1 宿泊療養において、健康状況を確認するうえで、酸素飽和度SpO2や呼吸数などを把握するため、パルスオキシメーターを備え付ける必要性如何。
(答)
◯新型コロナウイルス感染症については、発生早期に比較的症状が軽い場合でも、急激に増悪する場合があり、酸素飽和度の低下との関連が専門家から言及されている。
○ 宿泊施設において、看護師等が健康観察を行う際に、必要に応じて宿泊施設に適切な数のパルスオキシメーターを備えつけ、酸素飽和度や呼吸数の確認により健康状態を把握することが重要。

軽症者等の療養に関するQ&A {厚生労働省} 令和2年4月7日 引用ページはこちら


新型コロナウイルスでは血栓症による重症化が原因ではないかとも言われています。SpO2が93%以下でないとPCR検査を受けられないという文言も散見されます。無症状であったり、軽症者の自宅療養ではパルスオキシメーターを常備しておいたほうがいいかもしれません。

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