除菌に至るまでの経緯
十二指腸潰瘍発症
お腹の痛みには5〜6年ほど悩まされてきたでしょうか。痛むのは空腹時が多かったですが、市販の胃薬を飲むと痛みが和らいでたので、医者に行くこともなく数年くらい放置していました。
しかし徐々に徐々に痛みは増していき、胃薬を飲む量・回数も増えていきました。薬代もバカになりませんし、一度ちゃんと診てもらおうと近所の胃腸科を受診したところ十二指腸潰瘍と診断され、PPI(プロトンポンプ阻害薬)が処方されました。PPIは効きましたね。今まで飲んでた薬は何だったんだ?ってくらい効果がありました。
投薬期間は3ヶ月。飲んでる間は痛みが出ることもなかったですし、久しぶりにお腹の痛みから開放され、晴れやかな気分で日々を過ごせました。
胃潰瘍発症
PPIの投薬期間を終え、刺激物や辛いものは極力控え、炭酸飲料なども飲まないように気をつけていると、しばらくは痛むこともなかったんですが、半年くらい経つとまた痛むようになりました。
痛む箇所はみぞおちの左側。空腹の時に痛くなり、食事を摂ると痛みが治まる症状は、十二指腸潰瘍の時と似ていたので再発したのかな?と思ってましたが・・・。
みぞおちに加え、左脇腹の肋骨の裏あたりや右側の背中も痛みだしたので、医者に行きたいとは思いつつも仕事が繁忙期で行く暇もなく、ガスターを飲みながら2〜3週間痛みに耐え、ようやく胃腸科に行くことが出来、胃カメラを飲みましたら・・・。
胃潰瘍でした。念の為に十二指腸も診てもらいましたが、そこに潰瘍はありませんでした。またPPIを飲む日々が始まります。
2度目の胃潰瘍
PPIの投薬期間を終え、またしばらくは胃痛に悩まされることもなかったんですが、半年くらい経つとまた痛みが・・・。症状は1度目とほとんど同じなので割愛しますが、1度目から7ヶ月後、再び胃潰瘍が確認されました。
ピロリ菌除菌
ピロリ菌検査
わずか1年半の間に十二指腸潰瘍を発症、そして胃潰瘍は2回も発症させるのはおかしいということで、胃カメラ検査と併せてピロリ菌感染の検査もしてもらいました。結果は陽性。やはり立て続けに潰瘍が出来たのはピロリ菌によるものだったみたいです。
日本人の半数以上はピロリ菌の保菌者、40歳以上では約70%という感染率らしいですが、私は現在42歳、しっかり70%の中に含まれていました。
以下に診療時に医師に言われたことを書き出します。
・感染するのはほとんどが幼児期で大人になってからの感染率は低い。
・感染すると除菌しない限り居続ける。
・除菌の成功率は80%。
・除菌が成功した場合、再発の可能性はごく稀。
子供の頃に井戸水や川の水などの生水を飲んだりしてると感染率が高いみたいですね。また大人同士のキスなどは感染しないと考えられてますが、幼少期に口移しで食べ物を与えたり、親子間でのチューは経口感染の原因と考えられてるみたいです。
ということで、ピロリ菌除菌することになりましたが、まずは一次除菌です。それが成功すればめでたしめでたし。ですが、成功しなかった場合は2次除菌になります。そして1次除菌が成功したか否かが分かるのは半年後・・・。
私の抗体検査は血液を採取しての検査だったので、ピロリ菌がいなくなったとしても一定の期間は抗体が残るため、半年という期間が定められているみたいです
経口薬による除菌
処方箋を持って薬局へ行き、薬剤師さんから薬の説明を受けた要点を以下にまとめます。
・一週間の完全禁酒。
・薬での除菌成功率は6〜7割程度。
・成功率は1回も忘れることなく薬を飲んだ場合の確率。
・1回でも飲み忘れると除菌率はかなり低下する。
・2回飲み忘れるとほぼ確実に除菌は成功しない。
・6〜7割程度の除菌成功率を7〜8割(1割程度上げる)ためにLG21などのヨーグル トを食べると良い。
医師は成功率80%と言いましたが、薬剤師は6〜7割程度と相違がありました。除菌の成否にかかる期間も薬剤師は「2〜3ヶ月後で分かる場合もある」と言ってました。
別にどちらがどうというわけでもないので、私は期待すると落胆も大きいので、成功率は60%、成否が確認できるのは半年後と低い方に見積もることにしました。
これが除菌するめの薬、ランサップ800です。
飲み忘れや飲み間違いがないように、裏側を剥がすといっぺんに飲めるようになってます。この心遣いはいいですね。
この薬をもらったのは夕方でした。
薬剤師に「今晩から飲んだほうがいいんですか?」と聞いたら
「いや、明日の朝から飲んでください。一週間の禁酒はつらいでしょうから、今日は心置きなく(酒を)飲んでいいですよ」とのことでした。わかってますね(笑)。
投薬中
薬局からの帰り、すぐさまスーパーに寄りましたが、LG21は1個しかありませんでした。
効果があったかどうかは分かりませんが、毎日ヨーグルトは飲んでました。
投薬中の禁酒はツラかったです。夏休みの旅行にも行ったりしてたんですが、旅先での旨い料理にはおいしい酒が飲みたかったです。
投薬中は「下痢になる人が多いですよ。まぁ大抵の人は便がユルくなりますね。」
と薬剤師に言われてたんですが、私は便秘になりました(苦笑)。真逆ですね。
実はこの便秘、私にとっては人生初のことだったんです。これまで便秘になったことは一度もありませんでした。これも薬の影響なんですかね。
除菌成功
除菌判定
薬は朝夕きっちりと飲み、投薬期間の一週間は過ぎました。ここからの半年は胃の痛みから開放され快適でした。
そして、半年が経過した1月末、除菌判定のために胃腸科へ行ったところ・・・
「〇〇さん、まだ半年経ってないです。前回検査した日が7月23日だったので、あと2日足りないです。3日後にまた来てください。」と言われこの日は検査してもらえませんでした。
保険か何かの関係でしょうか?きっかり6ヶ月後でないとダメみたいです。
今はそんなことないみたいです。1ヶ月や2ヶ月でも判定できるみたいですね。ただ期間が長ければ判定の精度は上がるみたいです。詳しくはかかりつけの医師にお伺いしてください。
除菌後
除菌後はすっかり胃の痛みはなくなりました。一年後に内視鏡検査をやりましたが、食道・胃・十二指腸に悪いところはなく、一年前に出来てた潰瘍も綺麗に治ってるという診断を受けました。
そして、現在に至るまで胃痛には苦しめられてません。胃が痛いのが当たり前だった数年間を思うと懐かしささえ感じます。1年半という短い期間に潰瘍を3回も患ったのは、やはりピロリ菌感染によるものだったんですね。
もしいま現在、胃の痛みがありピロリ菌の検査をしてない方がこの記事をお読みになっているのであれば、すぐさま検査することをおすすめします。
除菌も保険が適用されるようになりましたし、検査判定期間も当時より短くなってるみたいですから。
以上、私のピロリ菌除菌体験談でした。最後までお読み頂きありがとうございました。